ITを導入すれば業務は改善するのか

今回はよくご相談をいただく、ITを導入しても業務が改善しないという内容について記事にしたいと思います。

皆さんはITを導入する際にどのように選定し、どのような手順で導入していますでしょうか。

選定の方法は前の記事でも簡単に触れていますが、どちらかというと重要なのは導入の部分だと考えています。

選定については慎重に検討しながら進めている方が多いのですが、導入の際にもったいないことをしているケースがまだまだあります。

ITツールは非常に便利ですが、万能ではありません。

それぞれに得意不得意があり、その特徴を捉えたうえでうまく使ってあげる必要があります。

今回は選定ではなく導入の部分を中心にITツールをうまく活用する方法についてお話します。

 

ITツールの選定が終わって導入する際のフローは大きく下記になります。

◆導入部署や利用人数の検討、契約

◆対象業務のフローの洗い出し

◆対象業務の細分化

◆対象業務の整理

◆ITツール対象部分の確認

◆対象業務の再構成

◆ITツール運用開始

 

ツールの種類によっても変わってくるかとは思いますが、主にこのような形です。

特に対象業務の再構成という部分が重要になっています。

ITツールを導入して効果が出ない多くのケースでは業務の見直しをせずに、

現状に対してITツールを埋め込もうとしています。

ITツールは万能ではありませんので、ある程度業務をITツールに合わせる必要があります。

 

また、厄介なことに業務フローは一度きれいにしたからと言って問題がないわけではありません。

会社は生き物ですので、常に同じことの繰り返しをしているわけではありません。

常に変化を続けているので、業務フローも変化して然るべきです。

5年前と同じやり方をしているのであれば十分に古いやり方だと考えられます。

最近ではITツールの進歩も早いので、できれば年に1度は業務の見直しをして改善点を出したいですね。

 

業務改善の方法は別の記事にするとして、ITツール導入という部分においては業務の見直しをしてITツールの効果を最大限に発揮できるような体制を整えることが重要です。

なぜITツール側に合わせないといけないのかと言われることがありますが、理由は簡単でそのほうが効果が出るからです。

こうするとITツールの導入が難しく感じてしまうかもしれないですが、むしろ業務フローがシンプルになって今後のことを考えると十分に時間をかける価値があると考えています。

必要であれば専門家を交えながら時間を取ってみてはいかがでしょうか。

 

あくまでもITツールは業務改善の道具で、業務改善を行ってくれるわけではありません。

業務改善を行う過程においてITツールを使ったほうが良いという考え方で導入を進めてみてください。

とはいえ対象業務の洗い出しや再構成などは慣れないとなかなか難しいと思いますので、

こちらはまた別の機会に記事にしてみようと思います。